「白桃のような上品な果実」と高評価いただいたカッパーワークス蒸溜所の歴史と哲学を示すスペシャルリリース3種登場です!

「この前こんな美味しいもの食べたよ!」「ここ旅行行って景色良かったよ!」などと友だちにスマホで写真を自慢しようとしたら、保存されている写真がウイスキーのラベルで埋め尽くされていてなかなか目的の写真に辿り着けず、話が盛り下がってしまって友だちを失いかねない辛い思いを何度もしている全国のウイスキー好きのみなさまこんにちは、コマスピ柳川です。

先日スコットランドに出張に行ったのですが、通常手に入らない特別なカスクに出会うため、ご紹介がないとお会いできない方たち(ブレンダーでブレンディングのためにさまざまな蒸溜所のさまざまな種類のカスクを持っている方・元大手メーカーの相当なシニアポジションを引退された方で蒸溜所から直接カスクを仕入れられる方など)に会うため各地を飛び回り、「どこに行きました」「誰と会いました」などと軽々しく言うと諸方面にご迷惑がかかるため「グラスゴーでたまたまメタリカのライブがあったから急遽ヘビメタ老人会に参戦!」とか「アムステルダム空港でMotoGPオランダ戦見てたら小椋藍選手が優勝したのを生で見れてめっちゃ嬉しかった!」とか「フライト欠航でアムステルダムで予定外の一泊して、中央駅近くのウイスキーで有名なバーに行こうとしたらそこに辿り着くまでにステキなショーウインドーがたくさんあったり日本では大っぴらに見かけない植物が普通に安く売られてて〜」的な話ばかりしていたところ、朝から晩まで何十種類もサンプル飲んでめちゃくちゃ忙しく仕事していたことが全然わかってもらえず、多くの方に「海外に遊びに行って楽しそうでしたねー」みたいに思われていたことに最近気づいた今日この頃ですが、皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

では早速ですが(絶違)、先日Whisky Galoreのレビューにて目黒Bar Gosseさま向けのシングルカスク37-2が「白桃のような上品な果実様が突き抜けている」と88pt/90ptの高評価をいただいたカッパーワークス蒸溜所から、新商品のご紹介をしてまいりたいと思います。

今回はただの新商品紹介だけではなくて、まず新商品のうちの一つ「キルトリフター」がどのようなボトルなのかをご理解いただくことで、「最良の麦汁づくりから最高のウイスキーを」というスローガンを掲げるカッパーワークス蒸留所のウイスキーとビールとの関係性、蒸溜所の歴史と成り立ち、哲学をわかっていただけるよう記事を構成しております。

ぜひ一度お読みください!


どちらも7月19日の北海道 WHISKY & SPIRITS FEST 2026にて試飲・ご予約承ります。その後一般発売いたしますので、お楽しみに!

蒸溜所の歴史と哲学を物語る、カッパーワークス キルトリフター ウイスキー

一つ目の新商品は、カッパーワークスの成り立ちと歴史、哲学がこの1本に凝縮された、キルトリフターウイスキーです。

しっかりとした厚みを持つ麦そのものの甘みの上に、濃厚すぎないさっぱりとしたプリンのカラメルソースが重なり、針葉樹の森の中で切ったばかりの木の幹に腰掛けてシナモンのかかったリンゴジャムをなめているような感じのする1本です。

カッパーワークス蒸溜所は、ジェイソン・パーカーマイカ・ナットによって2013年にシアトルのウォーターフロントに設立されました。ジェイソンはもともとクラフトビール作りの専門家で、「ホップを使用していない高品質なビールを蒸溜すれば、世界に誇れるウイスキーを造ることができる」というシンプルかつ大胆な信念とともに、マイカと共にカッパーワークス蒸溜所を設立してアメリカンモルトウイスキーを作り始めました。

そのジェイソンが醸造責任者を務めていたのが、1989年創業のビールメーカー、パイクブリューイングカンパニー。全米のクラフトビールブームの先駆けとなった会社の一つです。そこの看板商品が、「キルトリフター」というスコッチエールです。

ジェイソンは当時パイクブリューイングの初代醸造責任者として、クラフトビール作りに情熱と探究心を注ぎ込みました。そして現在パイクブリューイングの看板商品となっているスコッチタイプのエール、「キルトリフター」のレシピを考案します。

そして5年前、そのアイデアをさらに進化させ、カッパーワークスとパイクブリューイングとのコラボレーションで、ホップを除いた「キルトリフター」スコッチスタイル・エールの麦汁を蒸留して作るアメリカンウイスキーに挑戦しました。

麦汁は、パイクブリューイングが実際にビール作りで使用しているものと同じ仕様で仕込み、醸造もポンプを使わず自重だけを利用した同社のアイコニックなブルワリーで行いました。その後カッパーワークス蒸溜所にてフォーサイス社製のポットスティルで蒸留され、アメリカンオーク新樽に詰められて5年以上の熟成を経て、キルトリフターウイスキーが完成しました。

カッパーワークス キルトリフター ウイスキーは、単なる2つの会社のコラボレーションではなく、シアトルのクラフトビールとクラフトウイスキーの文化の源流と、その礎を築いた人々の物語を象徴するウイスキーです。

パイクブリューイングの代表作であるキルトリフターをウイスキーへと昇華させることで、カッパーワークスとパイクブリューイングは、30年以上にわたって受け継がれてきた両社のイノベーション、友情、そしてクラフトマンシップの精神に敬意を表しています。

スペック

アルコール度数: 50%
レシピ: キルトリフタースコッチエール製法
熟成年数:  5年以上
カスクタイプ: チャードアメリカンオーク新樽

公式テイスティングノート

香り
トーストした松の木のような香ばしさに、野に咲く花々の華やかなアロマが重なり、さらにトフィーやカスタードの甘くリッチな香りが広がります。

味わい
焼き菓子を思わせるスパイスとビスケットの風味で始まり、スティールカットオーツ(切り刻んだオートミール)の香ばしい穀物感、濃厚なデーツ、なめらかなキャラメルソース、そしてレモンオイルの爽やかな柑橘のアクセントが続きます。

フィニッシュ
甘やかなシナモンとモルトの風味が余韻を導き、コーヒーケーキ、ドライマンゴー、煮込んだリンゴのような果実味が広がります。最後にはユーカリを思わせる清涼感がほのかに感じられ、心地よく長い余韻を楽しめます。

アメリカンウイスキー批評ブログ「Breaking Bourbon」コメント

毎年数え切れないほどのウイスキーが発売される中で、時には既成概念を覆す一本が、驚くほど新鮮な印象を与えてくれることがあります。

ビールを蒸溜したウイスキーは、時として個性的すぎる風味の組み合わせになり、まとまりを欠いてしまうこともあります。しかし、このキルトリフターはその常識を覆します。

豊かな風味を備えながら決して重たすぎず、個性的でありながら奇をてらった印象はありません。独創性と完成度を高いレベルで両立させた、カッパーワークスならではの一本と言えるでしょう。

https://www.breakingbourbon.com/review/copperworks-kilt-lifter-whiskey

アメリカのウイスキー専門サイトから激賞 カッパーワークス スペシャルリリース シングルカスク #160-2 61.6%

2本目にご案内するシングルカスク#160-2は、アメリカの信頼性と評価には定評のあるウイスキー専門サイト「Breaking Bourbon」から「もしカッパーワークスがこの品質を継続的に再現できるのであれば、アメリカン・シングルモルト市場の頂点に立つ存在となる可能性を秘めている――そう感じさせるほど完成度の高い一本」という高い評価を受けた1本です。

Gosse向け#37−2やコマスピ向け#44-2のようなプライベートボトリングではなく、蒸溜所からシングルカスクのスペシャルリリースとして発売されているものです。

クリームブリュレやハーブキャンディーの滑らかな甘さの奥に、杉やミントのような清涼感がしっかりと感じられ、夏にぴったりのシトラスやブドウのシャーベットのようなスッキリ感を感じさせて終わる印象的な1本です。

このシングルカスク No.160-2は、ワシントン州ラタ郡のホーラカー農場で栽培されたリヨンモルトを100%使用し、カッパーワークスピーテッドアメリカンシングルモルトウイスキーの熟成に使用されたリフィル・アメリカンオーク樽で5年間熟成され、カスクストレングス61.6%でボトリングされました。

カッパーワークスが掲げる「ファームスミス」という、農場とクラフトマンシップを結びつける哲学を体現したスペシャルリリースです。

単一品種・単一農場・単一年収穫の大麦を用いて作られたこのウイスキーは、ワシントン州の大地が育む個性を表現しています。

使用したリヨン種の大麦は、ワシントン州立大学農業研究センターによって、東ワシントンの気候風土で優れた品質を発揮するよう開発された二条大麦品種です。その土地ならではの個性、すなわちテロワールを映し出した味わいは、このウイスキーならではの大きな魅力となっています。

蒸溜所のスタッフたちの間でのテイスティングで瞬く間に人気を集めたこのボトルは、カッパーワークスにとってリヨン種麦芽を用いた初めてのリリースでもあります。


スペック

アルコール度数: 61.6%
レシピ: リヨンペールモルト
熟成年数:  5年
カスクタイプ: リフィルピーテッド(ワシントン州産ピート)アメリカンシングルモルトウイスキー樽
アウトターン: 197本

公式テイスティングノート

香り
クレームブリュレと甘いオレンジシャーベットの華やかな甘さに、シソ系のハーブ、松、雨上がりの湿った土を思わせるアーシーなニュアンスが重なり、複雑で奥行きのあるアロマが広がります。

味わい
サルサパリラ(ルートビアを思わせるハーブの風味)、スモークチェリー、杉の木の落ち着いたウッディさに加え、バブルガムのような甘いアクセントが口の中に漂います。

フィニッシュ
余韻は非常に長く、メンソールの爽快感、豚バラ肉のような旨味、ブラックペッパーのスパイスで幕を開けます。その後、ダークチョコレートとラズベリーソースの濃厚な甘酸っぱさ、スパイスを効かせた焼きリンゴ、甘い葉巻、トフィー、そしてほのかな灰のようなスモーキーさへと移り変わります。

アメリカンウイスキー批評ブログ「Breaking Bourbon」コメント

この素晴らしいリリースがシングルカスク限定であることは、多くのアメリカン・シングルモルトファンにとって惜しまれることでしょう。

熟成年数はわずか5年ですが、その完成度は年数から想像されるレベルを大きく上回ります。高いアルコール度数が豊かな風味を引き立てながらも、刺激が前面に出ることはなく、驚くほど親しみやすい飲み口を実現しています。

もしカッパーワークスがこの品質を継続的に再現できるのであれば、アメリカン・シングルモルト市場の頂点に立つ存在となる可能性を秘めている――そう感じさせるほど完成度の高い一本です。

https://www.breakingbourbon.com/review/copperworks-distilling-single-cask-no-160-2

カッパーワークスのクラブ会員限定  アマーロカスク シングルカスクウイスキー 50.0%

3本目のこちらは、カッパーワークスのファンソサエティ的な組織、カッパーワークスウイスキークラブ会員限定で発売され、通常では購入できない特別なリリースを、無理を言って日本に譲っていただいたものです。

カッパーワークスにて一度熟成に使われたリフィルカスクにて7年間熟成されたのち、1ヶ月アマーロ・アモリノ・リゼルヴァカスクでフィニッシュされました。

カッパーワークスならではのリンゴやマーマレードのようなフルーティーな原酒に、アマーロ独特のカンパリにも似たハーブとねっとりとしたベルモットの甘みと穏やかな微かな苦味が複雑さを添える、繊細なニュアンスが楽しめる1本です。

カッパーワークス アマーロカスク シングルカスクウイスキーは、ラムの世界で「クイーンズラン(Queen’s Run)」と呼ばれる、過去の蒸溜でカットされたヘッズとテール部分のみを集めて再蒸留して生まれた原酒を、カッパーワークスのリフィルカスクで7年8か月熟成し、アマーロカスクでフィニッシュしたものです。

フィニッシュに使用したアマーロカスクは、もともとカッパーワークスのウイスキーを熟成していた樽で、その後レタープレスディスティリング社が手掛けるアマーロアモリノリゼルヴァの熟成に3年間使用されていたものです。アマーロアモリノリゼルヴァは、同蒸溜所の人気リキュールアマーロアモリノを樽熟成させた特別仕様のアマーロです。

わずか1か月のフィニッシュで、このウイスキーはアマーロ由来の魅力的な個性を十分に取り込みました。その理想的な仕上がりを確認し、この美しい一本をボトリングしました。

公式テイスティングノート

香り
キナ(シンコナ)のほろ苦さとシナモンシュガーの甘さ、ユーカリの爽やかさが美しく調和し、レモンアイシングをかけたドーナツのような甘い香りが広がります。さらに、古書を思わせる落ち着いたニュアンスが奥行きを与え、アマーロ由来のスイートベルモットや繊細なハーブの香りがほのかに感じられます。

味わい
全粒粉のクラッカーとフラン(カスタードプリン)の濃厚な甘さに、焼きリンゴ、レモンゼスト、ビターオレンジ、ハチミツが重なります。その奥から、スパイス棚を開けたような複雑なスパイス感、ピンクペッパー、レモングラス、そして搾りたてのサトウキビを思わせるみずみずしい甘みが現れます。

フィニッシュ
甘やかなシナモンの余韻に続き、レッドシダーの落ち着いたウッディさと、バブルガムのような甘いニュアンスが広がります。最後には、湿った粘土を思わせるアーシーな風味が長く残ります。

スペック

アルコール度数: 50%
レシピ: クイーンズラン
熟成年数:  7年
カスクタイプ: リフィルアメリカンシングルモルトウイスキー樽
アウトターン: 376本

アメリカンウイスキー批評ブログ「Breaking Bourbon」コメント

カッパーワークスは、このリリースでもアメリカン・シングルモルトの可能性を積極的に押し広げています。

万人受けするタイプではないかもしれませんが、その独創性と挑戦する姿勢は非常に魅力的です。柑橘やハーブを主体とした個性的な味わいは、従来のシングルモルトとは一線を画し、「ウイスキーでありながら、どこかジンを思わせる」新鮮な体験をもたらしてくれます。

アマーロ樽という異色のフィニッシュを見事に活かした、カッパーワークスならではの探究心を感じさせる一本と言えるでしょう。

https://www.breakingbourbon.com/review/copperworks-amaro-cask-america-single-malt

上記3つのボトルは、7月19日の北海道のフェスにてご試飲・ご予約承ったのち、一般発売いたします。よろしくご検討ください。

 

決して侮れないカッパーワークスの定番商品たち

スペシャルリリースもとても優秀ですが、侮ってはいけないのがカッパーワークスの定番商品たちです。

バーテンダーさまやカスクハンターなどのプロの方や目黒Bar Gosseにいらっしゃるお客さまにご提供すると、「えーっ、定番品こんなにいいんだ!」と驚いていただくことが多いです。

スターターとして特に優秀なのが、カッパーワークスの看板商品であるモルトスミス

穏やかで優しく柔らかな、オレンジ果汁を少しだけ絞った甘いピーチティを思わせる、手の届くところに置いておくとついつい飲み過ぎてしまう、危険な1本です。お値段も1万円以下なので、コマスピに騙されたと思って一度ぜひお試しください。きっと気に入っていただけると思います。

 

もう一つの定番品はファームスミス。
しっとりしたクリームサンドクッキーのような麦とバニラの甘みが優しく口の中に広がり、パイナップルの甘酸っぱさとかすかなコーヒーの香りが混じりあう素敵な1本です。

シングルカスク160-2同様、単一品種・単一農場・単一年収穫の大麦を用いて作られています。

そして最後はピートスミス

シアトルの近くのオリンピック半島で採れたピートを使った麦芽を仕込んで作ったウイスキーなのですが、アメリカンピートがとてもメロー。言われないとピーティッドのウイスキーとは気づかないぐらいの儚さ。ラフロイグなどのアイラピートと比べると、訳のわからない喩えですが保健室の包帯の匂いと桃屋の江戸むらさき「ごはんですよ」の香りぐらい違う。そのメローなピートが麦の甘さと絶妙にマッチしています。

めっちゃ長くて記事を書くのにも疲れましたが、それだけの価値があるまとめになったと勝手に自負しております。
まだカッパーワークスお試しになられていない方は、ぜひこの機会にお試しください!

火曜日の目黒Bar Gosseでもご試飲承ります!

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